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ある日のなか志まやの出来事、つれづれ

2009年01月の店主日記
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●2009年01月30日(金)

    気っ風市出品の 帯 其の一

人間国宝の喜多川俵二氏の有職織物、厚板綾格子文(九寸名古屋帯)

父の喜多川平朗氏の帯は、よく拝見していまして
お客様にとってもある種のステータスとなるような帯でした。
色使いや柄が、なか志まやにはおとなしくて、これまであまり縁のない
織物でありましたが、今回は俵二氏の帯を注文してみました。

基本的に見本裂を拝見して発注するのですが、この格子は目を惹きました。
全くもって完成された世界観を持つ帯なのですが、こうして真綿の着物や
お召、染めの着物にもコーディネイト出来そうな配色と織り味です。

歴史の中で成熟した柄ですので、当然、見飽きない。

長く愛用して頂くことを目指す呉服屋としましては、やはりひとつは
欲しいところです。

●2009年01月14日(水)

   世の中の振袖事情・・・


 振袖にとんと、縁のない呉服屋ですので
 詳しいことはわからなくなってますが、                    おそらくはレンタルが主流になり
 誂えることもすくなくなっているでしょう。

 呉服屋修行時代、すばらしい力量のある振袖を仕入れたり、
 販売させてもらったりした頃、よく振袖ルームで
 着物と帯合わせを訓練させてもらいました。

 色、柄、小物が多いので、コーディネイトのいい勉強になります。
 前に、モデルの高橋マリ子さんの振袖をやったときは
 二度も京都に出向いて、着物、帯、小物、襦袢と探しましたが
 振袖は短命なので、誂えるということに対して
 成人式のその日迄、手配に気を使います。

 思い出深いのは、友人のデザイナーが描いた絵を
 振袖に染めて、その娘さんに着せたときです。
 
 振袖は、魂を呼び寄せる為に長い袖なのです。
 女として、いい縁のあることを願う着物です。
 あくまで能動的に働きかけるので
 振れ袖ではなく、振り袖と言います。そして
 いい縁が結ばれれば、他に袖は振らない!という意味で、
 留め袖(袖をとめる)つまり留袖が既婚者の第一礼装になります。

 振袖を作るなら、いい縁を呼び寄せる為にも
 お金は掛かりますが、真剣勝負、作らないと
 いけません。それはもちろん
 呉服屋も同じ意識レベルで、その一枚に向き合わないと
 いけないのだと、この日あたりは思い返します。

 


 

●2009年01月13日(火)


   モデル 金原杏奈

   撮影場所は、14日まで開催中の、
 『キモノウラコモノ展」キモノスイッチ in フラスコ』

 http://www.kimonoswitch.com/

●2009年01月12日(月)

     金原杏奈 & 芝崎るみ  振袖

 ハイファッションなモデルとして、日本はもちろん海外でも
 活躍している金原杏奈さんに、デザイナー芝崎るみの振袖を着せています
 
 もちろん、今日は彼女の成人式!
 大胆に配した薔薇に、草花の黒シルエット。お城と八掛には
 ガラスのピンピール。
 乙女チックな甘さが、格好良さになるデザインに仕上がるのは
 芝崎るみの真骨頂とも言えます。

 杏奈さんに振袖を着せると夏に聞いて、迷いも無く選んだデザインです。

 撮影場所は、14日まで開催中の、
 『キモノウラコモノ展」キモノスイッチ in フラスコ』
 http://www.kimonoswitch.com/

 この振袖の世界が、名古屋帯になったもの、羽裏になったもの
 芝崎ワールドが炸裂しています。

 ここでの長襦袢、羽裏、帯につきましては
 なか志まやの2月の展示会でも発表したいと思います。


 追記:あまりにハイファッションな出来上がりに
    画像は抑えめなスナップにしてみました。