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ある日のなか志まやの出来事、つれづれ

2014年09月の店主日記
[過去の店主日記一覧]
●2014年09月22日(月)

今日の店内。昨日とがらっと変わって、飾り棚をすべて準礼装まで使える着物と帯にしました。

画像の一番奥には、糊糸目友禅の附下もあります。京都の小阪さんの作品ですが、小阪さんと出会ってから改めて、糸目友禅の美しさを再認識しましたね。糊糸目の繊細さもさることながら、地色、挿し色の感覚が素晴らしいです。

礼装感覚になればなるほど、色数をおさえた絵柄、帯や小物とのコーディネイトを心がけるのが、今の和装で有効な術のように考えています。その意味でこの附下は、最小の色数で、奥ゆかしい礼装感を醸し出しています。

なか志まやでは普段、染めの小阪さんの作品を、シケ引きの着尺を中心にして仕入れするようにしています。今回もシケ引きの着尺用、コート用、帯揚(和小物さくらとのコラボ)など多数揃えました。

無地感覚の染めの着物をお勧めするとき、必ずお客様に見て頂くのがこの小阪さんのシケ引きです。その染め技も職人さんも、その道具もある意味危機的な状況ですので、この本物のシケ引きの色合いを、是非多くの方に味わって頂きたいと思います。他のものと、色のセンスが全く違いますね。

●2014年09月21日(日)

なか志まや新作展 23日(火)秋分の日までやっています。

飾り棚をすべて、カジュアルな紬にしてみました。手前から、、、

琉球絣着尺 中野みどり作織名古屋帯
藍染紬着尺 藤井礼子ジャワ更紗帯
隼人紬着尺 花織名古屋帯
白鷹真綿着尺 龍村袋帯

●2014年09月17日(水)

なか志まや新作展より 『真綿糸に真綿糸、そして箔』

手紡の真綿糸を経緯(タテヨコ)に使い、高機の手機で縞を織り出した真綿紬の着尺に、こちらも経緯真綿糸と銀箔を織込んだ袋帯。
着物と帯がほぼ真綿糸で構成された取り合わせです。

本来ならこの紬には、カジュアルな帯を合わせますが(更紗などの染め帯や、織りの八寸など)、今回はもう少しドレスアップさせたようなコーディネイトですね。

いつの頃から、軽くマットな光りを持つ真綿糸と、光沢のある箔糸を織り交ぜて帯を作る事が多くなりました。
絹糸と比べると、やはりかなり軽く織り上がりますし、その対極の糸同士から生まれる布味は、箔が経年変化して渋くなったように見えます。日本人が好む、渋みや枯れを感じられます。

こういう帯がどんどん登場してくるのと、装いがカジュアル化して行く傾向と相まって、昔ではとうていやらないような着物と帯の組み合わせが出来るようになりました。

私の中の着物歴史では、このように真綿のものと、箔を取り合わせるコーディネイトを最初に見せてくれたのは、今は無き紬屋吉平の女将さんです。確か25年以上前の『キモノサロン』という雑誌に、本結城に龍村の箔の袋帯を締めて出ていらっしゃいましたが、その姿はとても小粋で、洗練されていました。

まだまだ、留袖、訪問着などの柔らか物を、呉服屋がメインとして売っていた頃だったので、女将さんの着姿はあの当時の自分の着物への取り組み方をがらりと変えてしまうくらい、かっこ良かったですね。そんなことを思い出させる取り合わせです。

帯締は平唐組 帯揚はシケ引き 共に和小物さくら製

平唐組はさくらさんの定番、わたしは冠組よりもこの組みの無地を好んで使います。帯揚は新作、製作は染め小阪さん。小阪さんのシケ引きは、なか志まやでも、着尺・羽織などでお見せしていますが、今回は帯揚としても。高級感あふれる品の良い帯揚です。

新作展は、なか志まやにて。23日(火)まで
12:00〜19:00で営業しております。

●2014年09月15日(月)

新作展に、なか志まやで誂えた一式でお越し下さったお客様。
今年の6月に春単衣としてお召し頂いた着物と帯を、今度は9月の秋単衣として、帯締と帯揚をこの時期に合わせて、変更されていらっしゃいました。

青山のkomamono玖さんでお買い求めになられた、帯締と帯揚。6月には、笹波組の平帯締、細かい紗目のような帯揚でしたが、今度は季節を考えて絽縮緬の帯揚、細い組みの帯締になっていて素敵です。

着物は西陣お召の風通織小格子を単衣仕立て、帯は塩蔵繭から挽いた生糸を経緯に使った勝山健史さんの帯です。

●2014年09月14日(日)

本日14日・日曜日より新作展が始まります。
準備最終日に、良い袋帯が入荷して本当にありがたく思います。
スマートカジュアルが主流なのは洋服だけでなく、和装の世界にも言えるのですが、その為にどうしても名古屋帯がメインになりがちで、今ではそこそこ礼装感のある名古屋帯が人気であります。

また二重太鼓が少し面倒だなということを、耳にすることも多いですし、ますます名古屋帯が重宝されるのですが、今回の新作展には、袋帯も多くセレクトしてお見せします。

いわゆる洒落袋と呼ばれるものから、準礼装まで使う袋帯です。
留袖や色留袖に使う帯ではありません。

無地感覚の紬から、先染めの絹織物(お召、白たか、生絹、など)に合わせて、着物を少しドレッアップさせて着て頂けるような帯です。

帯6、着物4、、、、アバウトですがこんな割合で新作展を始めます。
そんなに混み合うような店ではありませんが、何故かお客様がいらっしゃる時間というものは重なることが多いです。

狭い店内で、窮屈な思いをさせてしまうことがあるかもしれません。
店主のわたし一人で、すべてを対応しますので、何かとお待たせすることがあるかもしれません。普段は、お一人お一人丁寧に対応するのが信条なのですが、もしお時間が許すならば、是非少しお時間を頂き、何でもいいので、質問なりお話し掛けくださると嬉しいです。

それでは、着物を愛する皆様にお会い出来るのを楽しみにしております。
店の暖簾の前に少し段差があります。あと階段もありますので、どうか気を付けていらしてくださいませ。ありがとうございます。

                   なか志まや店主 中島寛治

●2014年09月13日(土)

『なか志まや新作展』出品作品より <仁平幸春さんによる日本の古典帯> 9月14日(日)より

桃山時代の『誰が袖』から仁平さんがインスピレーションを得て、紬地に染められました。一つ一つ描かれた疋田は、本歌のそれと同じくかなり不揃い。離れて見ると本当に絞りのようにさえ見えます。

これは、仁平さんの西洋アンティークレース文の染め帯にも言えますね。レースは本物のレースのように、絞りは本物の絞りのように。
桃山時代という豪放さと優雅さを感じる帯になりました。

着物は、なか志まやオリジナル西陣紋お召。
服地にバーズアイと名のついたポリエステルの広幅生地があるのですが、それと同じ柄をジャガード紋で起して製織した反物です。

この『菊疋田』染め帯は、色んなコーディネイトの仕方が出来ますが、ここは桃山時代ということもあり、あえて男性的な着物との取り合わせにしてみました。

街中を歩かれても、古典の帯が躍動して、凛とした着姿になると思っています。キリッ!としますね。

9月14日(日)から、なか志まやで展示しております。
新作展は14日(日)〜23日(火)、祝日が多いので、是非、足をお運びください。

●2014年09月12日(金)

『なか志まや新作展』より

シケ引き着尺の新作も入荷しております。シケ用の刷毛が壊れ、今の職人さんが辞められたら、もうこの味は出ないだろうと聞かされてます。

新色は『月白・げっぱく』と表現していいような、透明感溢れる美しい染めの着尺です(京都 小阪製)
http://www.colordic.org/colorsample/2324.html

今夜は最大のスーパームーンということで、こんな着尺に月帯でも合わせてみたいと考えるのですが、いつもの月シリーズは今回は新作展にはありません。

圧倒的に光量が足らない深夜の店内で、小さな機屋が作っているという帯を乗せて撮影してみました。着物と帯地のコントラストも付き過ぎて(地色は深いチャコールグレー)、なか志まやでは、本来あまりやらないような取り合わせなのですが、帯の緯糸のブルー、この一点のみに着目して、この美しい染めの着尺に合わせました。

保守的に白く美しい帯で良いのでしょうが、この色は、なんか気になる合わせ方、帯の柄は『インカ花文』から頂いています。

着尺は袷仕立てがお勧め、冬に雪の結晶柄の帯なんかでも良さそうですね。一つのイメージとして、冬から春に着て欲しいなと思った着物です。

新作展は9月14日(日)12時〜からです。
シケ引きの反物は、この他にもご用意しています。

●2014年09月11日(木)

新作展は14日の日曜日からなのですが、什器が早く届いたので、夕食を食べてから展示会用の設営しました。いつもは会期の早朝までだらだらと設営準備をしてしまうのですが、今回はもしかしたら、早く終えて、余裕を持てる、、かもしれません。

展示会中は棚を設置しますので、もとから狭いところがさらに狭くなりますが、なるべく一つでも多く展示出来るように(丸巻きだと分からないですからね)、今回は少し棚の位置と数を変えました。
期間中は、お客様に狭い思いをさせて、尚かつ、お茶の一つも出せないと思いますが、そこをなんとか許して頂いて、新作をご覧頂ければ嬉しいです。

なか志まやは、店主独りで全てをやっていますので、お一人のお客様をお相手している時は、他のお客様に行き届かないところが、必ず出て来ます。今回は新作展なので、よりお品物の説明も必要です。

もし、気になったものがあって、中島の話を聞いてみようかなと思われる方は、どうか気軽に声を掛けて聞いてください。すこしお時間を頂いたとしても、必ず説明させて頂きます。
それでは、あと三日、少しでもよい展示が出来るように頑張ります。

追記:着物を着た美男性の画が、玄関入るとすぐにありますが、よく聞かれれるのですが、残念ながら、店主の中島ではありません。この掛け軸になっている絵は、友人のデザイナー・ゴトウヒロシの作品で、男性モデルがちゃんといます。和紙にデジタルプリントされた大きな作品で、この作品を作るとき、着付けの手伝いをしました。ゴトウさんの絵は、この他にも8点くらい所蔵しています。わたしが大好きなデザイナーであり、画家であります。


右側に見える織りのテキスタイルは、染織家、富田潤氏の小作品です。冨田さんのラグは、あのステーブジョブズも、何点も愛用されていたようですよ。

●2014年09月10日(水)


●2014年09月08日(月)

『なか志まや』新作展より  9月14日(日)〜23日(火)
数ある西陣お召のなかで、もっともセンスのある反物をつくるのが、ここのお召屋さんだと考えています。無地感覚の着物を提案するにあたり、まず最初に頭に浮かぶものであり、合わせる帯次第で、スマートカジュアルから準礼装まで着回す事が出来ます。

帯は勝山健史氏の名古屋帯。長野県の飯島町で桑の栽培、養蚕、お蚕の塩蔵、手座繰りの糸挽きで作られる特別な絹糸から生まれる帯は、たとえ着物に詳しくない方でも、他の織物とは何か違う、その存在感に気付かれるはずです。

世の中のあらゆる様式が、全てにおいてカジュアル化していくのは大きな傾向で、それは着物の世界においても言えます。しかし、守らなければならない式服のルールはあるべきだと思います。

そんな中で、スーツ感覚の着物という言葉があるように、こういう着物と帯の取り合わせが、活躍する場面というのは増えていくのではないかと、なか志まやは考えています。

着物と帯もなか志まやらしい組み合わせ、そんな新作の西陣お召着物と、勝山さんの帯をご用意しました。墨と灰 茶にポイントの青、今回の新作展のシンボリックなコーディネイトです。

9月14日(日)〜23日(火) なか志まやにて
12:00〜19:00

●2014年09月05日(金)

9月14日(日)からの『なか志まや新作展』より

案内状を制作する段階では、このジャワ更紗の帯を、淡い茶の小千谷紬に取り合わせてして撮影しました。

昨夜に『淡灰・たんかい』と『淡茶』それに『青』という、自分で書いたテキストを読み直して、ふと、この新作の『淡い灰の着尺』に更紗の帯を乗せてみると、小千谷紬の時とは違う波長を感じられて、気に入っております。

藤井礼子さんのジャワ更紗の帯は、現地の野蚕生地(表面の凹凸が激しい)にもかかわらず、チャンティンによるとても細かいロウ伏せをして染められています。驚くことに全通であり、垂れ無地、垂れ柄を選択も出来きて、なおかつこの太鼓裏には、この柄ではない更紗の柄が染まっているという、他の更紗帯の追従を許さないものです。
同じ柄を染めることは時々あっても、職人の気質に大きく左右され、一つとして同じようには染まりません。まさに世界に一つだけの帯。

画像は垂れ無地を選び、『淡い灰 茶 青』の色の取り合わせ、布の味わいの響き合いを、なか志まやらしいテイストで楽しんでいます。単衣に仕立てして、秋単衣の後半からお召し頂きたいと考えています。

9月14日(日)〜23日(火)12:00〜19:00
なか志まやにて

●2014年09月03日(水)

『なか志まや 新作展』の出品より 

小千谷紬着尺 120亀甲絣 

つい数年前まで、絣柄の着物を扱うことが殆どなかったなか志まやですが、今年の夏も上布の蚊絣を仕入れするなど、その考えは明らかに変化して来ています。一口に絣ものといっても、それは様々あるのですが、子供の頃の記憶なのでしょうか、、、どうも大島の藍の亀甲のアンサンブルなどが好きでなく、その印象がずーと頭に残り、いまに影響しているのです。

それがこの歳になって、ようやく、その絣の中にある面白さを、少し分かって来たように感じています。なか志まやらしい絣の着物、それにすこしづつ出会えるようになったのは、今頃になって、プロとしてお恥ずかしいという反面、自分の中に、ひとつ引き出しも増えて嬉しいものです。

これは『小羽定規』という技法で絣付けされています。それも初耳でした。現状では、このくらいの亀甲絣は作られていないとも、聞きました。経て糸に玉糸、緯糸に紬糸を使っているようで、絣が微妙に歪んでいるのが、見ていて心地よいです。

案内状では、藤井礼子さんのジャワ更紗帯を合わせています。
紬の織り帯、八寸なども良さそうです。
色目も茶味を感じるシックな江戸鼠とでも言いましょうか。

普段使いにして、半幅という手もありますね。
そういう方は、航空絹布の総居敷当仕立(基本は単衣系の仕立て・仕立て上がったまま、水洗いも出来る一衣舎製)にして、ガンガンお召しになるというがいいでしょう。どんな風にお客様に着て頂けるか、楽しみな一枚になりました。

●2014年09月02日(火)

なか志まやの胴裏

なか志まやでは、このように胴裏を無地染して使っています。
白の羽二重を使うことは、式服系(留袖、喪服、またはその他決まり事のある着物)を除き、ほとんどありません。

店の照明の関係で、黄色みを帯びて撮影されていますが、一番白ぽっものでも、白汚しくらいの色をつけて胴裏にします。
生地も紬の胴裏、玉糸を織込んだ胴裏など表生地に合わせて選ぶようにしています。表生地と釣り合いのとれる生地を選び、なおかつ仕上がり後(丁寧な地詰めのあと)も収縮率の少ない生地を選ぶのは大前提ですが。

通常の仕立てですと、袖振りから見えるのは蛍光色の白。せっかくニュアンスのある表生地、それにあわせた長襦袢の色と素材、さらには帯の色や太鼓から覗く帯揚の色は上手に取り合わせしたのに、袖中の胴裏の白だけが、ぱぁーん!と浮いて見えてしまうからです。気になるのはわたしだけかもしれませんが、例えば、せっかくの良い着物なのに、化繊の安い白半衿が覗いてるという感じです。着物の袖中に、表生地に合わせて色を入れて、コーディネイト全体の繋がりを持たせるのが狙いです。

それと、ハンガーに掛けて飾り、表生地、そして胴裏、八掛の3タイプの色合いの繋がりを眺めていると、自分だけの一枚が出来上がったという気持ちも、高めてくれるような気がするからです。

●2014年09月01日(月)

新作の長襦袢が入荷

9月14日(日曜日)からの新作展に向けて、京都・浅見さんから新作の長襦袢が届きました。今回は久々に絵羽の長襦袢もあります。

胴裏地、八掛、襦袢地、その生地質の良さと、別染めに細かく素早く対応してくれる、そして日々、さらに生地質の向上を研究されているところは、とても共感できます。

尚、浅見さんのオリジナル絹襦袢を自宅で水洗い出来る仕様に仕立てる(出来るものと出来ないものがあります)には、仕立て屋・一衣舎さんの技術、そして居敷当につかう航空絹布(一衣舎オリジナル)等が必要で、浅見さん自身はHPで、JIS規格のウオッシャブルに適合しておりませんと明記してありますので、ご注意ください。