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ある日のなか志まやの出来事、つれづれ

2015年06月の店主日記
[過去の店主日記一覧]
●2015年06月27日(土)

仁平幸春氏の『シンプルな夏衣』

着物 小千谷上布にトラ目染着尺 仁平幸春作
帯  絽麻九寸帯 墨染め分けにブルー 仁平幸春作
帯締 笹波組 無地  和小物さくら製
帯揚 絽麻  無地  和小物さくら製

グラフィックデザインのような着物と帯の取り合わせです。帯締もあえて柄ものを避けて、シンプルな笹波組にしました。この他、無地の夏冠組もあります。
小千谷上布は経緯ラミー、そこに仁平氏独特の染め技法『トラ目染め』でニュアンスの無地感覚に染めています。

墨という染料は麻生地と相性が良く、前には墨の濃淡と胡粉の白で麻の染め帯を作りましたが、今回は白の代わりにブルーをポイント色として染めて貰いました。

●2015年06月25日(木)

今日のお仕度『シンプルな夏衣』

着物    経緯壁糸で白の縞を織り出した絹織物
帯(手前) 船越間道を紗織した八寸名古屋帯
帯(奥)  もじり織の八寸名古屋帯

グレー味のあるベージュを基本色にした着物と帯。お茶事に使われる時は帯を名物裂の夏物に。シックな茶と緑がアクセントになっています。無地と縞で取り合わせしたシンプルな夏のきものです。

●2015年06月24日(水)

『単衣と夏のコート』

少しでも涼しい装いをするのは当然のことですが、移動環境によっては『帯を守るため』、または『エアコンから体調も守るため』、その他千差万別の理由で、単衣と夏のコートやショールを考えることがあります。

薄物用に織られた絹織物を広衿の道中着コートに仕立てました。松煙による先染めの絹織物です。

生地が重なって、この生地の透け感は上手く撮影されていませんが、とても爽やかなコートに仕立て上がりました。


●2015年06月18日(木)

今日のお仕度 『手描きジャワ更紗・reisiaを運営されている、藤井礼子さんの夏衣』

藤井礼子さんのインドネシアの工房で、チーフスタッフとして頑張っているエディ君。彼が染めてみたいと申し出たデザインだそうです。生地は麻です。
藤井さんもなか志まやもとても気に入り、今までのジャワ更紗 Reisiaには無かった感覚なので、今後、単衣や袷の着物用に、色やデザインを少し変更して染めてみたいなと考えています。

さて、暑がりな藤井さんにとって、初めての夏の着物を。やはりエディ君の帯を最初に締めてみますということで、着物や襦袢、帯締、帯揚、パナマ草履などを用意しました。

着物は経緯(タテヨコ)壁糸の着尺。真綿糸も入れて風合いと乱れ絣の景色にアクセントを。変則的な撚りになる壁糸は、絹糸でありながら、まるで上布のようなシャリ感があり、そして軽い。当然、麻の着物のように水洗い出来る仕様に仕立てます。
襦袢は小千谷の麻100番手の絽目、とてもしなやかで、これも当然、自宅で水洗い出来る仕様に。夏のきものの洗濯性は、夏衣を選ぶ上で重要なポイントになります。
帯締は冠組の夏組、

帯揚は麻絽無地。総パナマの草履は真綿入り。とても好評です。鼻緒とツボの色目と素材を、更紗の麻帯に合わせて選んであります(すべて、和小物さくら製)

着て頂く方にとっては、やはり夏は暑いかもしれません。
でも気持ちを引き締めて、凛としていれば、世間様に少しの涼味を届けられると思います。『涼しそうね〜』と感じて貰えれば、それだけで夏の着物の意味があるように考えています。

●2015年06月16日(火)

 ジャワ更紗 Reisiaの麻地ジャワ更紗帯

藤井礼子さんが主催するジャワ更紗の工房Resia。
広幅の生地ではなく、呉服の小幅でそれも凹凸の激しい野蚕の帯地に細かい蝋伏せを出来るまでに現地のスタッフを育てるには、相当な苦労がありました。

『なんでこんな難しい生地に、チャンティンさせるの!』と泣かれたそうです。我々日本人の感性からすると、フラットで面白みの無い生地よりも、この野趣溢れる生地に、これほどの細かい作業がなされることに感動し、また美しさを見いだしたりするのですが、当初は理解してもらうまでに、本当に沢山の苦労があったと聞いています。

さて、画像の『麻の生地にジャワ更紗』、、、これはreisiaだけのものだと思います。昨年の夏にはじめて4本染めて貰いました。
染めの仕事的には何も心配していませんでしたが(あの野蚕生地に染める技術があるのですから、麻地はまったく問題なしです)、生地自体の縮みが昨年は読めなく全通で染めました。

今年は、昨年の経験から生地の収縮が分かったので、太鼓の裏は小紋調、タレも無地場をつくり、そして柄は全通という、reisia独特の名古屋帯の構成を作る事が出来ました。

なか志まやだけで昨年は4本しか染めれませんでしたが、今年は協賛者が増えて、名古屋の月日荘さん、福岡の田中屋さんもオーダーに参加してくれました。それぞれのお店で、特長のある麻のジャワ更紗がご覧頂けます。どうか問い合わせてみてください。

さてさて、もうすぐ盛夏。盛夏に入ったら、また来年の夏にむけて、麻生地の選定、柄などを相談していきます。

●2015年06月15日(月)

同じく、夏の衣 その2

着物 紗紬にシケ引き
帯  ドロンワーク2 勝山健史 塩蔵繭からの生糸使用

淡い灰(グレー)の濃淡は、なか志まやの得意とするところ。
夏のカジュアルなお出かけのイメージです。
和小物さくらさんの、『一本独鈷(白地に黒)』の平帯締の組み上がりが待たれます。

●2015年06月10日(水)

夏の衣

着物 紗紬にシケ引き
帯  レース華文 勝山健史 塩蔵繭からの生糸使用
帯締 笹波組無地 和小物さくら

白練 白鼠 絹鼠 銀鼠など、簡単にはグレーのシケ引きといえないのは、生地風と手染めの技量の高さによるものでしょう。
シャリ!とした質感の絹の染め物は、上布や麻の夏の着物よりも、もう少し改まった席まで使えます。

帯に少しの晴れ感(スマートカジュアル)を感じさせるものを合わせて、例えば、目上の方がいらっしゃる時、気配りをしたほうが好ましい場所などに相応しい装いをイメージしています。
もちろん、洒落帯や自然布の帯、上布の帯を合わせ、ドレスダウンさせた装いとし、気軽なお出かけにお使い頂けます。

●2015年06月07日(日)

今日の店内 『淡灰(たんかい)と黒紅(くろべに)』

新作の着尺、帯が多数入荷しました。
店の展示を『淡いグレー』と『黒でないが、藍や紫を感じる』ツートンだけで飾りました。
この他に、地機の結城縮(ゆうきちぢみ)もこの感覚のものが入荷しています。絣柄ですが飽きのこないもの、10年、20年と愛用して頂ける逸品です。その手触りは、シャリとしながら柔らかく『こんなに軽かったけ?』と驚きます。

勝山健史さんの塩蔵繭からの糸による着尺『綺芙織・きふおり』も新色が入荷しています。『端正な青』は『健史ブルー』と私は呼んでいて、最高に美しい絹織物の一つと考えています。
勝山さんの『うすもの帯』も今年最終分が入荷しています。
中でも『白無地の八寸』は、上布から絽や紗の染め物まで使えそうな帯です。

誉田屋源兵衛さんの『100年前の銀古箔・袋帯』は圧巻です。
100年という年月、その中で、偶然な環境下で銀の色を残したものは本当に極僅か。当然今の時代に作り上げる事は出来ません。その貴重な箔を使い帯にしてあります。
帯の佇まいは、まるで奈良時代の仏像に対峙した時に覚える、あの感覚。『なか志まやさんならどんな着物を合わせるかな?』と宿題も頂きました。古美術に共感を持たれる方には、伝わり易いかもしれませんが、今までの呉服の帯の文脈にはない帯、この『経年の美』は、なか志まやもこれからさらに取り組んで行きたいテーマでもあります。