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ある日のなか志まやの出来事、つれづれ

2016年06月の店主日記
[過去の店主日記一覧]
●2016年06月28日(火)

着物 染の小阪 経てシケ引き 絹/麻
帯  柳 晋哉 生絹/渋木地縞夏帯

夏の普段着・小千谷縮から次のステップとして、こういう染めの着尺もお勧めします。絽や紗の染め小紋とは違い、かしこまり過ぎず
生地の張りも、平麻よりは断然柔らかく、絹絽よりはしっかりしています。シワの付き方も麻より優しくて、カジュアルな夏のジャケット感覚でお召し頂けます。

染織家・柳 悦博氏から受け継がれている染織の遺伝子は、当代柳 崇さん、そして柳 晋哉さんと確実に受け継がれています。
『縞の着物に縞の帯』を合わせていますが。帯から伝わる『品格』が装いのステージを上げてくれているようです。

●2016年06月27日(月)

着物 強撚糸の夏着尺
帯  勝山健史 夏帯
帯締 帯揚 和小物さくら

ランダムな経て絣と、『シャリ!』とした絹の織り生地風合いが、麻とは違う清涼感を感じます。塩蔵繭を使用した勝山さんの帯も、地組織は小さな格子に、大胆な緯段を爽やかな配色で織り上げています。

着物は黒に藍が混ざったような色なので、帯揚に少し紫を感じるような絽麻の無地を選び、帯締の黒/白でアクセントを作りました。

●2016年06月23日(木)

着物 能登上布
帯  越後上布

もうすぐ麻の季節がやって来ます。この雨の日が終わる頃、きっと暑くなるでしょう。今年は、細番手の麻の襦袢の注文も多くなりましたね。王上布、菱上布の長襦袢も残り少なくなってきました。

ご自宅で水洗い出来る襦袢は、とても重宝します。気になる方はどうかお早めにご用意くださいませ。


●2016年06月16日(木)

着物 微塵縞風通織お召単衣 なか志まやオリジナル
帯  勝山健史 レース華文
仕立 着物、帯ともに一衣舎製
帯締 笹波組 帯揚 絽ちりめん ともに和小物さくら

『畳紙を開けた瞬間に凛とした、緊張感のある仕立て上がり!』それを感じて頂きたいというのが、なか志まやの願いです。独立してから24年、『これは!』という仕立てものは全て一衣舎さんにお願いしています。
なか志まやのオリジナルとして制作したこのお召は織司なかむら製、あと2反だけで、機屋からもう織れないと言われています。画像からは伝わりませんが、極細の縞を織り出したお召で袷にも勿論良いですが、単衣にして頂くと、その生地の適度な薄さ、ドレープ感がとても美しい着物になります。

勝山さんの帯は、単衣から夏に締めて頂く組織で織った、塩蔵繭使用の名古屋帯。夏には紋紗や絽の染めの着物にも合いますね。
すっきりとしたコーディネイトにする為に、小物も無地で合わせて、着物全体のトーンをまとめて爽やかさを出しています。

●2016年06月12日(日)

なか志まやの定番 織司なかむらの新作

西陣お召は色々ありますが、中村さんがつくる西陣お召しは色のセンスが群を抜いていると思います。このお召しは小格子の風通織、布の反対には縞の柄。無地感覚でスーツのようにお召頂く着物として今まで沢山の色出しをしてきましたが、今回はグレーに少し青紫味を。この色合いになる為に、どれほどビビットな色糸を入れなければならないか、私にはなかなか選べません。

*この他、新作入荷しております。

●2016年06月11日(土)

着物 白たか夏綾織    佐藤新一
帯  籠羅八寸帯 水浅葱 勝山健史
帯締 帯揚        和小物さくら

軽いお茶席までお召し頂ける装いです。上質な無地の八寸は、夏物に限らずなかなかお目にかかれません。勝山さんの塩蔵繭使用、籠羅の八寸帯は毎年とても評判が良かったのですが、残念ながら今年で最後、機を降りることになったそうです。なか志まやには、あとこの水浅葱色、そして白茶の2本のみ。17日〜20日、代官山ヒルサイドテラスでの『勝山健史 織物展』にも少し出品されるようです。気になる方はご覧になってみてください。

●2016年06月10日(金)


●2016年06月09日(木)

着物 中島清志 越後上布 157亀甲絣着尺
帯  上村昭一 越後上布 網代八寸帯 無形文化財指定

157亀甲ともなると、その細かさ故に神々しくも感じますし、『雪晒し』という伝統技法によるオゾン効果で、生成りの布が白く漂白されるのですが、この白さにも自然の恵みと不思議さを感じます。これは織り上がったものだけでなく、何度も着用して少し汚れてしまっても、もう一度解いて雪晒しすると白さが蘇るので心強いですね。

帯は網代柄、この組織は夏物に特に相性が良いように思います。織物の着物や帯に、『無地・縞・格子』の組み合わせをすることが多いのですが、日頃馴染みのある『網代織』が、経緯手績みの苧麻で織り上げて最高に贅沢な夏の普段着となっています。

さて、どんな組紐を選ぼうか?と楽しみは尽きません。パナマの草履に白の日傘をと妄想は続きます。。。

●2016年06月08日(水)


●2016年06月07日(火)

着物 櫻井和美 草木染め座繰糸着尺・組織織り無地
帯  藤井礼子 手描きジャワ更紗・reisia

夏ものではありませんが、秋単衣から袷にお召し頂けるものです。
糸の膨らみを感じるのは座繰りで挽いた糸の特徴の一つだと思います。格子に織られていたものを、組織は同じで無地に織ってもらいました。画像では伝わらない織りの艶が、櫻井さんのお人柄を表してしるようでとても上品です。『軽くシワになりにく布を』というのが、櫻井さんと目指していることの一つです。

礼子さんのジャワ更紗帯はなか志まやの定番です。今回の帯は細密なチャンティンの技術は言わずもがな、柄のデザイン・色目もなか志まや好みにシュッ!としています。なか志まやの定番の西陣お召し、白鷹お召し、地機結城などにもよく合いそうですね。

●2016年06月05日(日)

着物 越後上布
帯  柳 崇 渋木地吉野夏帯 
襦袢 小千谷麻100番手 江戸更紗染め

先に投稿『縞の着物に縞の帯』と同じような考え方にプラスして、『縞に吉野に流水曲線』と『夏にあえて暖色・だんしょく(男色ではありません)』にして涼感を素材合わせで狙ってみました。

越後上布は経て糸が極細ラミーで緯糸が手績みの極細苧麻なので、お手頃な価格。深い緑の地色に三本縞、小千谷100番手の麻の長襦袢には江戸更紗染めをしています。地染まりの濃淡で流水を染めて、縞の袖から見える曲線を楽しみます。
もちろん着物、長襦袢とも自宅で水洗い出来る仕様に仕立て、夏の普段着として汗に臆すること無くお召し頂きたいです。

夏帯は染織家・柳 崇さんの作品。品格のある吉野織りですね。
白い紙を入れて帯芯が入った雰囲気にしてあります。

*柳 崇さんの吉野夏帯 小千谷麻100番手は売約済みになっております。