アンリ2世様式
帯のタイトルは『アンリII世』。ルイ14世やナポレオンならまだしも、アンリ2世はピンと来ないので、少し調べてみると、どうも16世紀の後半に彼の統治下で、アンリ2世様式と言うものが流行したらしいのです。当時はイタリアの芸術様式に大きく影響を受ける中で、ルネッサンスの古典期を指向し、フランスの独自性に基づいた、簡素で優雅なフランス古典主義を確立しようとした試みをアンリ2世様式と呼ばれているようです。
画像は、アンリ2世様式エンボス装飾のレザーシート、アンティークの椅子ですが、帯の柄もこういったところからデザインを頂いていると考えられます。もしかしたら壁装飾品などかも知れません。
最初に合わせた着物は、繧繝暈しの着物。淡いピンクの暈しが大理石のような質感を見せてくれます。この組み合わせは、帯の箔がほのかに赤味をさしているので合わせてみました。全体の雰囲気も西洋的に見える感じがします。
次に合わせた着物は色無地。似ているような色目に見えますが、こちらはクリーム系、鳥の子色。立涌の変形地紋、染めの色無地です。日本的な色目を合わせると、やはり繧繝に合わせた時よりも、より和装的に見えます。帯締、帯揚は両方とも同じです。
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