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				●2011年03月28日(月)
				
			
		
		
 
 郡上紬 宗廣陽介さんからお借りした、郡上紬。
 DM用に撮影してみた。先の宗廣力三さんの作品と同じく、なか志まや的には今まで扱ってこなかったタイプの着尺なので、多少の戸惑いもあるが、布の力強さをひしひしと感じる。
 
 先日、宗廣力三氏に師事された中野みどりさんの工房にお邪魔して来た。
 10年くらい前に一度お会いした以来だ。その時のことを中野さんに覚えて頂いていて、僕は昔を思い出し少し恥ずかしい思いをする。なぜなら、自分は染めも織りも知らない事が多いくせに小生意気な呉服屋として、中野さんの作品を見ていたからだ。
 
 染織には、その方の生き様が顕われていることがある。
 僕は、そう云った思想的なことよりも、自分が理想とする、着姿、コーディネイトに使える着物だけを見ていたかもしれない。しかし、今ではそういう着姿を創るためには、色の深さにしても、生地の奥行きにしても、糸から始って最後の仕立てに至るまでの様々な創意工夫の積み重ねが必要なことを学んでいる。
 
 それは、仁平さんの染めものを積極的に取入れようとする、呉服屋としてのスタイルの変化もその一つだ。いままで、勿論、紬作家さんに作品を依頼した事は多いが、その染織の作家さんの生き様にまで、目を配ったていたことは少ないと思う。
 
 さて、この郡上紬、自分ならどういう着姿を作り出すか!
 自分が避けていたものを取り込んで、どんな着姿をつくるか!楽しみである。
 そして、やはりなか志まやらしいと言われるのが呉服屋冥利なのかもしれない。
 
 
 
 
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